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公務員の副業がバレる原因5つ|処分事例と対策

公務員の副業がバレる原因5つ|処分事例と対策

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フクゼイ編集部

監修副業税金ナビゲーター

副業の税金・確定申告・会計ソフト選びを専門に扱うメディア。国税庁の公式情報をもとに、副業ワーカーが税務で困らないよう正確な情報を発信しています。

公務員の副業がバレて懲戒処分を受けた事例は、毎年のように報道されています。バレる最大の原因は住民税の増加です。ただし2026年4月の規制緩和で合法的にできる副業の範囲が広がりました。原因・処分事例・対策を解説します。

公務員の副業がバレる5つの原因

公務員の副業がバレて懲戒処分を受けた事例は、毎年のように報道されています。バレる原因を正しく理解すれば、リスクを回避できます。以下の5つが主な発覚パターンです。<a href="/column/fukugyou-bare-ru">会社員の副業バレ全般</a>についてはピラー記事で詳しく解説していますが、公務員には公務員特有の発覚経路があります。

パソコンで副業の確定申告作業をしているデスクの様子
パソコンで副業の確定申告作業をしているデスクの様子

住民税の増加でバレる

最も多い発覚パターンです。副業で所得が増えると住民税が上がります。公務員の給与は特別徴収(給与天引き)が原則のため、経理担当者が住民税額の変動に気づきます。副業の年間所得が20万円以下でも住民税の申告義務があり、申告しなければ脱税です。対策として<a href="/column/fukugyou-juminzei-futsuchousei">住民税を普通徴収に切り替える方法</a>がありますが、自治体によっては公務員の普通徴収を認めないケースもあります。

副業中に住民や同僚に目撃される

接客業や配達業務など、人前に出る副業は目撃リスクが高いです。公務員は地域住民との接点が多く、飲食店やコンビニでアルバイトをしていて住民に発見されるケースが実際に起きています。札幌市の職員がコンビニ・飲食店でのアルバイトを繰り返し、懲戒免職になった事例はこのパターンです。

同僚・知人への口外

「ここだけの話」のつもりで同僚に副業の話をした結果、上司に伝わるケースです。公務員は組織内の情報伝達が速い傾向があります。副業をしていることは、家族以外には絶対に話さないのが原則です。

SNSへの投稿で特定される

副業の成果をSNSに投稿し、プロフィールや投稿内容から身元が特定されるケースが増えています。匿名アカウントでも、写真の位置情報や投稿時間帯から職業を推測されることがあります。和歌山市の消防士長がYouTubeに314本の動画を投稿して約115万円の利益を得たことが発覚し、減給処分を受けた事例が代表的です。

確定申告の不備・税務調査

副業収入を申告しなかった場合、税務署の調査で発覚します。税務署は金融機関やプラットフォーム事業者からの支払調書を把握しています。無申告が発覚すると、副業がバレるだけでなく、無申告加算税や延滞税も課されます。

バレたらどうなる?懲戒処分の種類と実例

公務員が無許可で副業をしていた場合、国家公務員法第82条または地方公務員法第29条に基づき懲戒処分の対象になります。処分の重さは副業の内容と悪質性で決まります。民間企業の場合の対応については<a href="/column/fukugyou-baretara-dounaru">副業がバレたらどうなるか</a>で解説しています。

公務員の懲戒処分4段階(人事院基準)
処分内容該当するケース
免職職を失う長期間の無断アルバイト、勤務態度不良を伴う場合
停職一定期間の出勤停止(給与なし)風俗店勤務、社会的信用を損なう副業
減給給与の一部を減額勤務時間外のアルバイト、YouTubeなどの収益活動
戒告書面での注意(昇進に影響)軽微な兼業規定違反

実際の処分事例

過去に報道された代表的な処分事例を紹介します。一度懲戒処分を受けると昇進ルートからは実質的に外れ、ボーナスの査定や退職金にも影響します。結果として依願退職する職員も少なくありません。

  • 札幌市職員(2017年):コンビニ・飲食店でアルバイトを繰り返し → 懲戒免職。勤務中の居眠りや離席も併せて問題視された
  • 横浜市職員(2022年):勤務時間外に風俗店で勤務 → 停職3ヶ月
  • 三重県四日市市職員(2023年):風俗店勤務が発覚 → 停職6ヶ月
  • 和歌山市消防士長:YouTubeに314本の動画を投稿し約115万円の利益 → 減給1ヶ月

公務員の副業はなぜ禁止?法的根拠を確認する

公務員の副業が制限される法的根拠は、国家公務員と地方公務員で異なります。民間企業の会社員とは根本的にルールが違う点を理解してください。<a href="/column/fukugyou-kinshi-naze">民間企業の副業禁止の法的根拠</a>についてはこちらで解説しています。

法律の条文が記載された書籍を開いている様子
法律の条文が記載された書籍を開いている様子

国家公務員法 第103条・第104条

第103条は営利企業の役員兼任と自営業を制限しています。名義だけの役員就任も禁止です。第104条は報酬を得て営利企業以外の事業に従事する場合に、内閣総理大臣および所轄庁の長の許可を必要としています。

情報

人事院規則14-8では、一定規模以上の不動産賃貸(5棟以上・10室以上・年間賃料500万円以上)、太陽光発電(10kW以上)、農業等を「自営」と定義し、所轄庁の長の承認があれば行えると規定しています。

地方公務員法 第38条

地方公務員法第38条第1項は、任命権者の許可なく営利企業の役員兼任、自営業の経営、報酬を得ての事業従事を禁止しています。違反した場合は地方公務員法第29条に基づき懲戒処分の対象です。許可基準は各自治体の条例や規則で定められており、自治体ごとに許容範囲が異なります。

ポイント

神戸市は2017年に「地域貢献応援制度」を導入し、NPO活動や地域活動への従事を積極的に認めています。北海道鹿追町でもNPO理事への就任を許可した実績があります。

2026年4月の規制緩和で何が変わるか

2025年12月、人事院は国家公務員の自営兼業制度を見直すと発表しました。2026年4月から施行されるこの改正は、公務員の副業を取り巻く環境を大きく変えます。

ノートパソコンと書類を広げて新制度の内容を確認している様子
ノートパソコンと書類を広げて新制度の内容を確認している様子

自営兼業制度の見直し内容

人事院規則14-8の運用が見直され、従来の不動産賃貸・太陽光発電・農業等に加えて、新たに2つのカテゴリが承認対象になります。

  • 職員の知識・技能を活かした事業(手芸品販売、スポーツ教室、芸術関係の教室など)
  • 社会貢献に資する事業(地域振興イベントの主催、高齢者の買い物代行など)

承認を受けるための条件

希望者は開業届の提出と事業計画の作成が求められます。以下の要件を満たした場合に各府省庁が兼業を承認します。

  • 通常の職務に支障が生じないこと
  • 事業を通じて国民からの信頼性を損なわないこと
  • 勤務時間外に行うこと
注意

この規制緩和は国家公務員が対象です。地方公務員への直接の適用はありませんが、総務省が各自治体に兼業許可の留意事項を通知しており、自治体独自の緩和が進む見込みです。

公務員でも合法的にできる副業一覧

法律で完全に禁止されているわけではなく、許可・承認を得れば合法的にできる副業は多数あります。許可不要で行えるものもあります。副業で事業規模に達した場合は<a href="/column/fukugyou-kaigyodoke-dasuka">開業届の提出</a>が必要になるため、事前に確認してください。

公務員が行える副業と許可の要否一覧
副業の種類許可の要否条件・注意点
不動産投資一定規模以上は承認必要5棟未満・10室未満・年間賃料500万円未満なら申請不要です。超える場合は人事院規則14-8に基づく承認が必要です
株式・FX・仮想通貨投資不要資産運用であり兼業に該当しません。インサイダー取引に注意が必要です。特定口座(源泉徴収あり)を推奨します
執筆・講演活動報酬を得る場合は許可必要国家公務員法第104条に基づく許可が必要です。無報酬なら許可不要です。1回5,000円以上の講演料は報告義務があります
小規模農業一定規模以下は不要自家消費・小規模販売は許可不要です。事業規模に達する場合は承認が必要です
家業の手伝い無報酬なら不要報酬を受け取る場合は許可が必要です
フリマアプリでの不用品販売不要個人の不用品処分は副業に該当しません。仕入れて転売する場合は「営利事業」に該当するため禁止です
注意

コンビニ・飲食店などでのアルバイト(他社に雇用される形態)は原則禁止です。デイトレードは許可不要ですが、勤務時間中の取引は職務専念義務違反になります。

副業がバレないための具体的な対策

合法的な副業であっても、余計なトラブルを避けるために以下の対策を徹底してください。<a href="/column/fukugyou-bare-ru-kakuritsu">副業がバレる確率</a>を下げるには、住民税対策とSNS管理が特に重要です。

  1. 住民税の普通徴収を選択する:確定申告書の「住民税に関する事項」で「自分で納付」を選びます。これにより副業分の住民税が職場に通知されません。ただし自治体によっては公務員の普通徴収を認めない場合があるため、事前に市区町村の税務課に確認してください
  2. 必要な許可・承認を事前に取得する:無許可が最大のリスクです。許可を得た上での副業なら、バレても懲戒処分の対象にはなりません。兼業許可申請書を人事担当部署に提出し、承認を受けてから開始してください
  3. SNS・情報管理を徹底する:副業に関する投稿は匿名アカウントでも避けてください。写真の位置情報をオフにし、副業の内容は同僚にも話さないのが原則です
  4. 確定申告を正しく行う:副業所得が年間20万円以下でも住民税の申告は必要です。無申告は脱税であり、税務調査で発覚すれば副業バレに加えて追徴課税も受けます
  5. 勤務時間外に行う:職務専念義務(国家公務員法第101条・地方公務員法第35条)に違反しないよう、副業は必ず勤務時間外に行ってください
ポイント

確定申告の具体的な手順は<a href="/column/kakutei-shinkoku-guide">確定申告ガイド</a>で詳しく解説しています。副業収入の計算方法や必要書類もまとめています。

よくある質問

公務員の副業に関して特に多い質問に回答します。

公務員の副業は20万円以下ならバレない?

所得税の確定申告は不要でも、住民税の申告義務は残ります。住民税を申告しないと脱税になり、結果的にバレるリスクが高まります。20万円以下でも住民税の申告は必ず行い、普通徴収を選択してください。

FXや株式投資をしてもバレない?

株式投資やFXは「資産運用」であり、兼業に該当しません。特定口座(源泉徴収あり)を選べば確定申告も不要で、職場に知られることはほぼありません。ただしインサイダー取引には注意が必要です。

2026年4月の規制緩和でどんな副業ができる?

職員の知識・技能を活かした事業(手芸品販売・スポーツ教室など)と社会貢献に資する事業(地域イベント主催・買い物代行など)が新たに承認対象になります。ただし各府省庁の承認が必要です。

地方公務員にも規制緩和は適用される?

人事院規則の改正は国家公務員が対象です。ただし総務省が各自治体にも通知を出しており、今後独自に基準を緩和する自治体が増える見込みです。神戸市や北海道鹿追町ではすでに独自制度が運用されています。

副業の許可申請の具体的な流れは?

①上司に相談 → ②兼業許可申請書を作成 → ③人事担当部署に提出 → ④審査 → ⑤承認・不承認の通知、という流れです。申請書には副業内容・勤務時間・報酬額を記載します。

副業を始める前の判断チェックリスト

公務員が副業で懲戒処分を受ける原因の大半は「無許可」と「情報漏洩」です。以下のチェックリストを副業開始前に確認してください。すべてにチェックが入らない場合は、その副業を見送るか、先に条件を整えてから始めてください。副業の始め方全般については<a href="/column/fukugyou-hajimekata">副業の始め方ガイド</a>も参考にしてください。

  • その副業が国家公務員法103条・104条または地方公務員法38条に抵触しないか確認した
  • 必要な許可・承認を人事担当部署に申請した(または許可不要であることを確認した)
  • 勤務時間外に行える副業である
  • 住民税を普通徴収に切り替える手続きを確認した
  • 副業の内容をSNSに投稿しないと決めた
  • 同僚や知人に副業の話をしないと決めた
  • 確定申告(または住民税申告)の方法を理解している

よくある質問

Q. 公務員の副業は20万円以下ならバレませんか?

所得税の確定申告は不要でも、住民税の申告義務は残ります。住民税を申告しないと脱税になり、結果的にバレるリスクが高まります。20万円以下でも住民税の申告は必ず行い、普通徴収を選択してください。

Q. 公務員がFXや株式投資をしてもバレませんか?

株式投資やFXは「資産運用」であり、国家公務員法・地方公務員法が禁止する「営利企業の経営」には該当しません。特定口座(源泉徴収あり)を選べば確定申告も不要で、職場に知られることはほぼありません。

Q. 2026年4月の規制緩和で、公務員はどんな副業ができるようになりますか?

人事院規則14-8の見直しにより、職員の知識・技能を活かした事業(手芸品販売・スポーツ教室など)と社会貢献に資する事業(地域イベント主催・買い物代行など)が新たに承認対象になります。ただし各府省庁の承認が必要です。

Q. 地方公務員にも2026年4月の規制緩和は適用されますか?

人事院規則の改正は国家公務員が対象です。ただし総務省が地方自治体にも兼業許可の留意事項を通知しており、今後各自治体が独自に基準を緩和する動きが広がる見込みです。神戸市や北海道鹿追町ではすでに独自の副業許可制度が運用されています。

Q. 公務員が副業の許可を申請する具体的な手順は?

①所属部署の上司に相談 → ②兼業許可申請書を作成(副業内容・勤務時間・報酬額を記載) → ③人事担当部署に提出 → ④審査(職務への支障・信用失墜の有無を確認) → ⑤承認・不承認の通知、という流れです。不動産投資など人事院規則14-8に該当する場合は所轄庁の長の承認が必要です。